第94回談話会「音声バイオメーカーによる精神神経疾患の検出」
談話会は、情報工学ないしはその周辺分野の研究について、学内外の研究者を講師にお迎えし、研究内容などを学生にも分かりやすく語って頂く会です。 毎回、和やかな雰囲気の中で行われています。 今回は、下記の通り開催いたします。皆様奮ってご参加ください。
******************************************************
演題:音声バイオマーカーによる精神神経疾患の検出 講師:樋口 政和 准教授(宇都宮大学工学部基盤工学科) 日時:2026年9月28日(月)13:30-15:00 場所:921教室 対象:宇都宮大学の教職員および学生 概要: 精神神経疾患に伴う心理的変化や神経の異常は、神経系を介して声帯に影響を 及ぼす。たとえば、ストレスを感じたときに声がこわばったり上ずったりする 現象は、自律神経による不随意反応であり、本人の意思では制御できない。 我々は、こうした声帯の異常に起因する音声の変化を客観的に計測し、うつ病 や認知症などの精神神経疾患を検出する手法を研究している。音声は生体情報 の一種であり、バイオマーカーとして捉えることができ、非侵襲で特殊な機器 や薬品を必要とせずローコストで取得可能なうえ、遠隔での測定や介入も実現 可能である。このような特徴から、音声バイオマーカーはヘルスケアと医療を つなぐ新たな技術として大きな可能性を秘めている。さらに、音声バイオマー カーによる診断技術は、未病対策と高い親和性を持ち、早期発見や予防的治療 の促進に寄与すると期待されており、ひいては医療費削減への貢献も見込まれ る。 本講演では、うつ病および認知症に焦点を当て、最新の研究成果を紹介する。 中でも、高齢化が世界的に進行し、わが国ではその最前線にある現状を踏まえ、 最近は高齢者の軽度認知障害の早期検出に向けた取り組みに注力している。最 後に、音声バイオマーカーの今後の応用についても展望する。
******************************************************
談話会幹事:矢嶋 徹 , 小池 正史







