受賞報告(佐藤・金成研 村石匠汰さん)
下記の通り,情報工学科4年の村石匠汰さんが受賞されましたのでお知らせいたします.受賞おめでとうございます.
受賞者:佐藤・金成研 村石匠汰(情報工学科 4年)
学会名:映像情報メディア学会メディア工学研究会学生研究発表会
受賞名:研究奨励賞
受賞年月日:2021年2月27日
●受賞研究内容
本研究では,3DCGのアバタ仮想腕を用いた腕の視覚的変化を行い,仮想腕ごとの印象の差による重さ錯覚を調査した.先行研究では,ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を用いた腕の視覚的変化が重さ知覚に与える影響を調査し,仮想腕による視覚的印象の変化が重さ知覚に影響を与えることが確認された.一方で,指先の動きの精度や指の可動域の狭さによる操作感の低さが,印象変化の妨げになるとして課題に挙げられた.そこで,本研究では,操作感を改善することで印象錯覚を強め,より大きな重さ錯覚を引き起こすことを目的とし,重さ比較を行う被験者実験によって調査した.実験では,HMDを通してVR空間内で仮想腕と,現実の紙コップと同期したCGの紙コップを表示し,紙コップ把持を行うことで重さ比較を行う比較実験を行った.実験は,被験者が選択した印象の異なる仮想腕によって行われた.また,より詳細な印象錯覚の度合いを調査するため,異なる重さ条件間での重さ比較を行った.実験の結果,仮想腕を用いて強さの印象の変化を行うことで,重さの異なる条件間でも被験者に重さ錯覚を与えることが確認された.また,自己所有感と自己主体感に分類される仮想腕の操作感は,特に自己主体感の点で高い評価を得た.
●受賞にあたってひとこと
本実験を行うにあたり,日頃から変わらぬご指導,ご鞭撻を賜った佐藤美恵教授,金成慧助教,電気通信大学の橋本直己教授,ならびにご協力くださった方々に深謝を申し上げます.