研究内容

スナップショット分光偏光カメラ

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本研究では,RGBカメラで広く用いられているカラーフィルタアレイ構造を応用し, 画素ごとに異なる分光かつ偏光情報を取得できるフィルタアレイを開発することで, RGB画像用のカメラと同程度の機材規模で分光画像と偏光画像を一度に撮影できるイメージングシステムを目指しています. 画素ごとに異なるナノ微細構造(フォトニック結晶)をモノクロカメラに成膜し, 撮影画像から様々な分光および偏光情報を取り出せる画像処理手法を検討しています.

分光フィルタアレイとデモザイク

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様々な光の波長の情報を持つ分光画像は,撮影対象の目に見えない特性を検出できることから,農業,工業,医療など様々な分野で応用が期待されています. 分光画像を単一露光で撮影するために,画素ごとに異なる透過感度を持つフィルタアレイを設計し,撮影された画像から分光情報を復元する手法(デモザイク)を開発することで, 高精度な分光画像を復元する方法を検討しています.

病理診断支援(医療応用)

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細胞組織を顕微鏡で観察する病理診断では,現在でも目視診断が主流となっています. 本研究では,より正確な細胞標本の状態を取得・解析するため,顕微鏡における分光画像の撮影方法や, 画像中の組織の自動分類,識別,定量化,自動染色によるコンピュータ診断支援について検討しています.

農作物の品質評価(農業応用)

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農作物の収穫時期の予測や収穫後の品質評価には,その農作物の水分含有量や糖度,酸度などを測定することが有効です. 水分や糖はある特定の近赤外光を吸収するため,その光を撮影することで,非破壊で農作物の品質評価を行える可能性があります. 本研究では,ハイパースペクトルカメラを使用してしいたけやりんごを撮影し,その近赤外光の吸光度を評価することで, 水分含有量の分布や糖度分布を予測する検討を行っています.

RGB画像への分光情報の埋め込み

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現在普及しているデジタル画像はそのほとんどがRGB画像であり,分光画像を利用したアプリケーションを導入するためには, 撮影機器,画像フォーマット,伝送規格,表示方法等,様々な要因を考慮する必要があります. 本研究では,主にストレージと伝送系における分光画像の導入コストを抑えるため, RGB画像形式を保持しつつ,分光画像データを運用する方式を提案しています.

次世代画像符号化方式の開発

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画像の符号化フォーマットとしてはJPEGが広く普及していますが,画像の高解像度化,多波長化,多視点化など, 画像データの多様化に応じて新たな符号化方式を開発する必要があります. 画像中のユーザーが関心を持つ領域を優先的に高画質で符号化する方法や, カメラで撮影された直後の未加工の画像(raw画像)を符号化する方法など, 大容量化が進む次世代の画像データのための符号化を検討しています.

〒321-8585 栃木県宇都宮市陽東7-1-2

宇都宮大学陽東キャンパス 情報工学棟9号館 4階 9-409

E-mail: shinoda(at)is.utsunomiya-u.ac.jp

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