Research

Summary

研究分野:無線通信ネットワーク,高度交通システム,位置情報システム

携帯電話に代表される無線通信技術は,現在の情報化社会になくてはならない技術となっており,人と人,人とモノが相互に無線通信技術で接続され,様々なサービスを利用する事ができる将来のユビキタスネットワーク社会の実現のための必須技術です.また,無線通信技術は世界中どこでも利用できる必要があるため,グローバルな視点に立った技術者の育成が必要とされています.

本研究室では,無線通信の基盤技術とその応用技術としての高度交通システムと位置情報システムの研究を行っています.無線通信システムに関する研究では,信号処理や統計処理の技術を駆使しより速く,より多くのデータを正しく送ることが出来る新しい方式の開発を行っています.高度交通システムの研究では,車と車,車と人や信号などが無線通信技術でつながる事で,将来の自動運転や交通安全のための要素技術の開発を行っています.位置情報システムの研究では,スマートフォンに搭載されているセンサーの情報やGPSの情報などを活用し,今どこにいるのかを正確に測るための技術の開発を行っています.

本研究室では信号処理や統計処理の基礎をしっかり学び,ビッグデータ時代に必須となる情報解析を行える技術者の育成とともに,国内外の学会に積極的に参加し多くの研究者と交流を持つことで多様な側面から新しいテクノロジーを創り出すことが出来る人材の育成に努めています.

 

Groups

本研究室では,3つの研究グループ体制で研究・開発を行っております.

 

Wireless Communication Systems (WCS)

携帯電話や無線LANなどの無線技術の物理層に関する研究を行っています.

より速く,より多くのデータをより正確に情報を伝達するための新しい通信方式などを研究しています.

無線通信の基礎となる変復調や,多元接続方式などの基礎をしっかり学び,無線伝送系の数理モデルに基いて高速な計算機を用いた数値計算シミュレーションを用いて性能解析・評価を行っています.

 

Intelligent Transport Systems (ITS)

すそ野の広いITSの研究分野において,特にアクセス制御方式に関する研究を中心に行っています.

将来の自動運転システムには車と車の無線通信が必要不可欠と言われています.

CSMA/CAなどの基本的なアクセス制御方式の基礎をしっかり学び,IEEE802.11pやARIB STD-T109といった国内外のITSに関する標準規格を学習し,より効率の良いアクセス制御技術の研究を行っています.

交通流シミュレータやネットワークシミュレータを自作し,大規模ネットワークにも対応可能な次世代交通システムの研究を行っています.

 

Location Awareness Systems (LAS)

スマートフォンや車などの移動する装置の位置を正確に測る研究を行っています.

これらの機器にはGPSが搭載されれており,GPSを使って位置を推定することも出来ますが,様々な要因で誤差が発生するので,その位置推定の誤差を低減する研究を行っています.

また,GPSの電波が届かない屋内では,無線LANやBluetoothなどを使って位置を推定する方法についても研究しています.

さらに,スマートフォンなどには各種のセンサーが搭載されており,そのセンサー情報を使って,どのように移動したかを推定する研究も行っています.

AndroidやiOSのプラットフォーム上で実際にGPS信号やセンサー情報を取得する方法を学び,得られた情報を適切に処理する方法の研究を行っています.